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とびだせどうぶつの森の話55(2013/2/11) 



~前回までのあらすじ~
ハムカツは気になる羊をデートに誘ってみた。
返って来た答えは、拒絶に次ぐ拒絶。
人生でここまで拒絶されたことはないというくらい拒絶された。
さすがメリヤス、俺が惚れた女だぜ。
ハムカツは怯まない。
欲しいものはどんな事をしても手に入れるのだ。
自分の力だけでなく、親の力を使ってでも。
メリヤスが食に多大な関心を持っている事は一目見れば明らかだった。
そこで、自分の父親が経営する一流ホテルの豪華ディナーをご馳走する代わりに
再度のデートの誘いを投げかける。
答えはYESだった。
ハムカツは心の中で踊り狂った。
現実世界にもその欲が溢れ出しそうだったが
変なことをされたら内臓をブチ抜くという彼女の言葉で目が覚めた。
この女はやる。
何の躊躇もなく、やり遂げる。
ハムカツは焦らない。
ゆっくりと二人の愛を育むのだ。


メリヤスに千切られた耳もなんとかくっ付いた週末、ハムカツパークにて。
ハムカツは前日、家政婦達と手持ちの数千着の洋服から今日の日のための
コーディネートを考え抜いた。
フォーマル過ぎず、カジュアルになり過ぎず。
考え抜いた結果出ない答えに業を煮やした彼は
若者に人気のファッションブランドのデザイナーを数人呼びつけて
会議を再開した。
合計13時間にも及ぶ激論の末決まった衣服を身にまとい
ハムカツは遊園地に向かった。
もうこれだけであの羊は自分に惚れただろう。
俺がここまでしたんだから、もうこれは今日中に子供とか作れちゃうんじゃないの?
すごい夜になっちゃうんじゃないの?
浮かれるハムカツだったが、時間通りに現れたメリヤスの態度は
寒さに慣れたはずのホッキョクグマをも凍りつかせるようなものだった。
無関心。
ただそれだけだった。
メリヤスはハムカツの食に関する言葉以外は、完全に無視を決め込んだ。
これにはさすがのハムカツも号泣しそうだった。
というかトイレで割と本格的に泣いた。
こんなに泣いたのは久しぶりだった。
途中で隣の個室から痔を疑われていた気がするがどうでもよかった。
自分は結構な金持ちの家生まれなので、普通の高校生よりも
もっと色んな経験をしていてすごく大人なんだと過信していた。
このザマだ。
見てみろ、好きな女に冷たくされただけでこの有様。
なんてことない普通の高校生だ。
もしかしたら普通の高校生よりも駄目かもしんない。
最後に泣いたのはいつだったろうか?
最初に泣いたのは母の胎内から生み出された時だ。
俺達は泣きながら生まれた。
そう泣くと言うのは原初に還る行為だ。
まだ大丈夫、再スタートだ。
俺はもう一度あの羊に向かっていく。
きっとアイツは恥ずかしくてそっけない態度を取っているだけなんだ。
きっとそうだ、本当はもう俺との熱烈な接吻を望んでいるはずだ。
そうに違いない。そういうことなら任せろ。
いつも風呂場の鏡で練習している。
鏡に映る自分を相手に練習している。
さぁ行くぜ。
そんな決意を新たに生まれ変わったハムカツに投げかけられたのは
「スイーツを買って来い」
という無慈悲な命令だった。

悲壮感漂う豚の体を携帯電話が揺らす。
相手はヤマト。
ハムカツと同じB4の仲間だ。
彼は『奴ら』がハムカツと同じ遊園地内に居る事を告げた。
大事なデートだというのに、ついてない。
舌打ちが自然と出た。
同じくB4のジュリーが既にこっちに向かっているらしい。
アイツの能力ならすぐ到着するだろう。
そんな事を考えていた彼の前に見覚えのある顔が立っていた。
大人しそうな外見の少女。
可憐と言う言葉がピッタリな少女。
三つ編みが風に揺れていた。

「お前は・・確か・・爆熱のわたな」

次の瞬間ハムカツは頭から地面に叩きつけられていた。
遅れて痛みだす体。
胸が特に酷く痛む。
殴られたのだ。
誰に?
決まっている、以前自分を火炎放射器で焼き殺そうとしたあの少女。
爆熱のワタナベと呼ばれていたあの女だ。
自分がここまで殴り飛ばされた事を考えると、事態の深刻さがわかる。
ヤマトの言う『奴ら』とは爆熱のワタナべの事だった。
自分への憎しみが彼女を変貌させてしまったのか?
随分嫌われたものだ。

「うぐぁ・・肋骨が24本折れた」

本当に折れたのかどうかはわからないがそれくらい胸が激しく痛みを訴える。

「全部折れたのかい?」

ハムカツに声を投げかけたのは馬のジュリー。

到着していたのなら助けてくれよ。
吹っ飛んできた俺を受け止めてくれれば、
少なくともこの胸に次ぐ痛みを放つ頭は無事だったはずだ。
嫌だ。
ジュリーは本気で嫌そうな顔で言う。

「君に近寄ったら豚臭くなる」

それが恋と戦いで、心と体が傷ついた仲間にかける言葉か。
言い返そうとしたハムカツの言葉をジュリーは遮る。

「奴の腕、火炎放射器と一体化しているね。余程の思い入れだ」

なるほど、よく見ればその通りだった。
外見が以前戦った時と大きく変わらなかったが
その右腕だけは大きく変貌していた。
機械と生物がゴチャゴチャに交じり合った、趣味の悪い腕になっていた。
爆熱のワタナベは叫び声を上げこちらに炎を放った。

「危ない、焼き豚バリア!」

ジュリーは当然のようにハムカツの首根っこを掴んで自分の前に差し出す。
わいは猫ちゃんやないで。
その関西弁は発せられる事はなく、灼熱の炎が豚を包んだ。





盾にされ、燃え盛るハムカツをジュリーは投げ捨てた。
そこへ、爆熱のワタナベは再び炎を浴びせる。

馬「やっぱり豚が狙いか。聞きたいな、何が君をそこまで駆り立てるんだい?」


爆「こノぶタは、けいハくでくサいぶタだ!」
馬「それで?」
爆「チョキさマにふさわシくない!チョキさまは、わたシを
ふカいやみかラすくっテくれた。わタしにせカいをアたえてクれた!
ワタシにわタしにワたしに」


爆「チョキさまは、はクがいされてイたわたしニも、じゆうにトびはねる
かエるのあシをくださった。チョキさまノためになるなラ なんだッてする。
たとエそれで たモとをわかつコとになっテも」
馬「へぇ・・・」


馬「君は豚さんの報告書によると羊ちゃんも殺そうとしていたみたいだけど」
爆「そウだ、あのひツじもやきコろす。チョキさまノこいのしョうがいハ!」
馬「・・・いいね支離滅裂で素晴らしい!」


馬「君のように激しく感情が入り混じった者が、稀に変異して怪物になる。
偉い人は、奴らとか化け物とか呼ぶね。
でも僕は君達にこう名付けたよ。
『LOVE PHANTOM』」


馬「君の言葉は滅茶苦茶だったが、愛に溢れていてた。それが聞けて満足だ」
爆「キエエ!!!」
馬「僕は女の子に手を上げるのは趣味じゃない」

炎が収束する。

馬「選手交代さ」


爆炎を切り裂いて、炎を身に纏ったハムカツが現れる。

馬「もういいのかい?」
豚「助かった。あいつの焔でかなり回復した」
馬「彼女を殺すのかな?」
豚「・・豚の顔は1度までだ」


爆「ハムカツ!おヤのスネをかジるだけのかチく!」
豚「俺は家畜じゃない。侍だ!」
弾け飛ぶように両者が跳躍する。
刀と、火炎放射器の鍔迫り合いがいくつもの火花を生む。


爆「キエエ!」

視界を紅く染め上げるほどの爆炎がハムカツを襲う。

豚「俺に焔は通じない」

炎を吸収したハムカツの眼前に爆熱のワタナベが迫る。

豚「焔は囮か!?」


爆熱のワタナベの打撃を刀で受けるも、あえなく砕かれ
ハムカツは吹き飛ばされる。

「しまった・・あそこにはメリヤスが」

衝撃音の後、レストランが崩壊した。

「メ・・メリヤスは!?」



To be continued
[ 2013/02/11 00:00 ] 掲示板シリーズ | TB(0) | CM(0)
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